2012花見@「彩り」
ただ
目の前に並べられた
仕事を手際よくこなしてく
コーヒーを相棒にして

いいさ
誰が褒めるでもないけど
小さなプライドをこの胸に
勲章みたいに付けて

僕のした単純作業が
この世界を回り回って
まだ出会ったこともない人の
笑い声を作ってゆく

そんな些細な生き甲斐が
日常に彩りを加える
モノクロの僕の毎日に 少ないけど
赤 黄色 緑

いま
社会とか世界のどこかで
起きる大きな出来事を
取り上げて議論して

少し
自分が高尚な人種に
なれた気がして夜が明けて
また小さな庶民

憧れにはほど遠くって
手を伸ばしても届かなくて
カタログは付箋したまんま
ゴミ箱へと捨てるのがオチ

そして些細な生き甲斐は
時に馬鹿馬鹿しく思える

あわてて僕は彩を探す
にじんでいても
金 銀 紫

ただいま
おかえり

ただいま
おかえり

なんてことのない作業が
この世界を回り回って
何処の誰かも知らない人の
笑い声を作ってゆく

そんな些細な生き甲斐が
日常に彩りを加える
モノクロの僕の毎日に
増やしていく
水色 オレンジ

なんてことのない作業が
回り回り回り回って
今僕の目の前の人の
笑い声を作ってゆく

そんな確かな生き甲斐が
日常に彩りを加える
モノクロの僕の毎日に
頬が染まる 温かなピンク

増やしていく
きれいな彩り

JASRAC:132-1686-4