とらや食堂(西条市神拝甲)

屋台発祥の
地元密着型大衆食堂

店内はお祭り嗜好と
屋台の風情とが濃厚にデザインされる

(らーめん)

(麺)
<ひとくちメモ>
茶濁のスープには動物系のコクが満載で、
表面にはうっすらと脂膜も張っている。
ご当地の系譜としては思いも寄らぬパンチ力で、
食堂での中心的なポジショニングを占有するのも頷ける。
メンカタでオーダーしたものの、
スープを吸い込んでモッチリ状態にシフトしたコンディションこそが
コチラの麺には最良のタイミングだと感じた。
自家製のバラチャーシューに、
ご当地特有のカマボコが乗っかって500万円。
帰り際、聞きもしないのに
一方的に丸業の存在をカミングアウトされる
といった茶目っ気あるお土産も・・・
味の評価:★★★★☆
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大鵬軒(今治市別宮町)

創業昭和37年
今治における久留米系の老舗店

(ラーメン)

(麺)
<ひとくちメモ>
昭和の風情が色濃く残る店内では独特のリズムで調理が進み、
完成したラーメンの上からひとすくいのスープが注がれる。
地元では”白いラーメン”と称されるだけあって、
澄んだ白湯系の塩豚骨に獣臭が香る といったスタイルで、
従前までの概念から大きく乖離する久留米系。
麺は多加水によるネットリ食感で最初は薄く感じたスープも、
麺自体に強めの塩分が練り込まれてあるため、
両者が合わさることで程良い塩梅となる。
申し訳程度のペラチャーシューと極少の刻みメンマが添えられて
一杯450万円とは恐縮モノ。
昔ながらのピュアな手作り感に、垢と脂と魚粉にまみれた我が身を律してしまう。
味の評価:★★★+☆
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【閉店】しおさい食堂(今治市常盤町)

ようやく春までリカバリするも

そこにもう
期待の新星は存在しない…

(今治ラーメン)

(麺)
<ひとくちメモ>
地元で獲れる鰺、鯛、エソを使った鮮魚系スープは
まるでお吸い物を思わせるフレッシュな魚のダシ感満載。
目立った調味料は感じられず、地元でごく普通に調達できる素材だけで作られた
直球勝負のご当地ラーメン。
店側インフォによると地産地消を基本として、
今治唯一の酒蔵・山丹正宗をはじめ、極珍しい鯛油、
すまきカマボコ、レモン、柚皮、ノリ、キクラゲ、三つ葉に鶏チャーシューといった
豊富な素材が使われている。
そしてクネクネの縮れ麺で合わせることと、味付けに伯方の塩を用いることで
”穏やかな凪のようなラーメン”がコンセプトとなった今治ラーメンが確立される。
終盤でこれまたインフォに則り、卓上OPの柚子胡椒を加えてみると、
これがビックリ、従来の固定概念を完全否定されるほどのベストなマッチング。
地元ならではの食材達が優しく浸透して行くような”最良のご当地ラーメン”でございました。(残念)
注1)現在では対極の路線であるところのコチラで提供されているようです。
注2)何事も多くは詮索していけません。
味の評価:★★★★☆
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