中華そばの三升屋(弘前市取上)
まるみそば店(五所川原市布屋町)
たかはし中華そば(弘前市撫牛子)

津軽行きへの橋頭堡となった
本行程における最重要店

(中華そば)

(麺)
<ひとくちメモ>
丼一面には眩いばかりに輝く煮干し片が張り、
ヲタ震撼の感動的な光景が広がる。
飛び込んでしまいたい衝動を抑えつつスーッと茶濁のスープを含んでみると、
確かな動物系エキスが下支えするベースのうえに
これ以上ない程煮干しを圧縮した高濃度煮干しエキスの極みが被さる。
ただしあと口に残る違和感はなく、それどころかむしろサラリとさえ感じさせるところなど、
使う素材の良さと調理工程におけるスキルの高さを推測させる。
この自然体たる所以は、余計なオイルや調味料に頼らない手作りが成せる技であろうか。
これに合わせる自家製麺は、軽いウェーブがかかった純白のビジュアルでコシは弱め。
意外にもモソッとした食感で、個人的にはマイナスな傾向。
ただし、そんなネガティブ要素をも吹き飛ばす鬼ニボスープのリフトにより、
ご当地でも最多クラスと思える麺量もアッという間に消えて無くなる。
味の沁みたチャーシュー・幅広メンマに至っても、
質・量的にも最高クラスであることを感じさせてくれる。
代替わり後の変化を懸念する声も聞こえるが、
ここまでの実力があるならば、先代が作っていた鬼ニボは想像だに恐ろしい。
味の評価:S
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八森(青森市中央)

親子のピッタリと息の合った連携プレイにより、
砂被りからは芸術的なまでのオペレーションが楽しめる

(細ラーメン)

(麺)
<ひとくちメモ>
丁寧な下処理によりクリアに澄み渡ったスープからは、
煮干し・アゴから摂られる魚介に、昆布や野菜類が加わった純和風ダシが薫り、
まさに宝玉のうどんつゆを思わせる構成。
全てが手作り・無化調による一杯は、極めて優しい味わい。
二種類ある麺のうち、「手打ち」は早い時間にSOLD OUTとなっており、
オーダーした「細」はプレスによってノコギリ状が強く出た縮れ細麺。
うねった部分にスープ乗りもよろしく、最高のマッチングを見せる。
昨今の鬼ニボとは双璧をなす、清湯系青森の雄と目される感動の一杯。
味の評価:S
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丸海鳴海中華そば店(青森市長島)

某大手ゼネコン勤務から転身して家業を受け継ぎ、
今年で創業66年を数える老舗店。
気さく過ぎる程の御店主は、
広島人・愛知人もドン引きする程のベシャリっぷり・・・

(並)

(麺)
<ひとくちメモ>
全てのパーツを手作りされるため、
毎朝2時からその日に使う分だけの仕込みが行われる。
動物系OFFのスープには、ツンと香る煮干しエキスが濃く出ており
かえしのキリリとした端麗感の後でほんのりと甘みも浚っていく。
並々と張られた漆黒極ニボスープに泳ぐ自家製麺は、
カンスイ・玉子OFFによるうどんクラスの極太であり、
口内で軽く咀嚼するだけでスーッと溶けていくような感覚。
デフォの麺量は相当なものだが、意外にも軽く啜れてしまう。
チャーシュー(こちらではブタ)は強めの塩分で味付けされ、
暫しスープに浸しておくと肉汁エキスと脂分とがスープに加わり、
徐々に動物系の要素もが広がって行く。
昔から変わらぬ製法で作られるだけあって、
素のご当地ラーメンを味わえる貴重なお店だ。
味の評価:★★★+☆
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長尾中華そば・西バイパス本店(青森市三好)

朝7時、
ド級の鬼ニボで一日が始まる
(朝ラーもできるよ)

(こく煮干し・手打麺)

(麺)
<ひとくちメモ>
煮干しの欠片によりキラキラと輝きを放つ茶濁スープは、
予習の範疇を圧倒的に凌駕する強烈な鬼煮干し。
苦味・エグ味・酸味といった煮干しのあらゆる要素をプラスに変換して織り込んである。
表面には煮干しオイルと動物系乳化要素とがカゼイン膜を作り出し、
煮干し風味との相乗効果によりド級のインパクトを放つ。
チョイスした「手打麺」は、軽いウェーブがかかった太麺で、
加水率を高めて極限までモチモチ感を引き出してある。
更にエッジのとれたツルツル状の扁平にオイルが被さり、極めて滑らかな口当たり。
トッピングの皮付きチャーシューにはしっかりと味が沁みており、
メンマに至っても実に丁寧な下拵えが伺える。
これらの組み合わせからは、企業再生を告げる研究の賜物であると伺える。
味の評価:★★★★★
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