出道(中区鉄砲町)

日本酒コールを押し殺し
二毛作にてトレンドコール

(支那そば)

(麺)
<ひとくちメモ>
天然素材を使い保存料・添加物・課長OFFと称されるスープは、
プレーンでは澄み渡った大海の中で魚介が泳ぎ回り、
沖縄産ヌチマースとトリュフ塩が鬼ショッパな配合で押し寄せる。
加水率40%に保たれた多加水麺は光沢のある地肌で滑り込み、
むっちり潰し込むと全粒粉の芳ばしい風味が抜けていく。
レアチャーシューは魚介スープでしゃぶっと泳がせることで、
淡白な赤身に出汁が浸透することによってしっとり質感になり、
長く火入れした脂身は甘味を増して芳醇に仕上がる。
別皿のえびオイルを注入すれば魚介スープとしっかり結び付き、
海原に香ばしい要素もが広がるトレンドスペック。
味の評価:★★★+☆
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日の出(中区紙屋町)

いくら関与を否定したって
明らかに意識してね!?

(日の出らーめん、豚ももチャーシュー)

(麺)
<ひとくちメモ>
アニマルOFFを思わせる神々しく淡い清湯に、
イリコの群れが遠方からじわりと押し寄せるあのスペック。
都会の凶暴なセメント系イワシに反して、
瀬戸のイワシは控えめでお上品な泳ぎをみせる。
ツルピカの純白ストレート麺は、
序盤こそは素地の強さでゴチゴチながら、
次第にスープが浸透すると極上の滑りへシフトして啜れる。
12枚のモモチャーシューは薄切りで綺麗に整列し、
赤身肉本来の旨味と淡いスープの塩気が上品に結び付いている。
時間の経過と共に肉汁が滲み出してスープの完成度を高めていくよう。
最後に唐辛子入りのお酢で割って味変すれば、
所謂呉の流儀で〆ることができる。
味の評価:★★★★☆
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麺屋台我馬・紙屋町店(中区紙屋町)

我馬史上最大級と聞き及び
普段手を出すことのない味噌にアタック

(特製野菜みそ、野菜増し)

(天地返し)

(麺)
<ひとくちメモ>
鶏ガラベースのライトなスープに三種の味噌を合わせ、
1段目のプレーンではほとんど味噌・味噌していないスッキリ路線。
天地返しにより急速な温度低下を余儀なくされるが、
第2段のおろし生姜がツンツンに加わることで身体の芯から温まる。
3段目は別皿のニンニク味噌の注入で劇的なインパクトを帯び、
ここでようやく店側提唱スペックが完成となるが、
擦れヲタ的4段目は卓上の辛しモヤシをガンガンに投入してコンプリート。
低加水の極太麺は非オーションのゴッチゴチ系で、
コナオトシクラスの麺上げでは凶暴な程のワイルドっぷり。
増した野菜の大半がモヤシで構築された脆弱なタワーにガッツリ感は薄い。
味の評価:★★★+☆
(以前の評価:①)
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やぶき(中区立町)

鯖・牡蠣に蛇口のキンミヤをウリにする
大衆酒場の二毛作

(中華蕎麦)

(麺)
<ひとくちメモ>
サラリとした清湯には滋味系要素のバランスを保ち、
穏やかな塩っ気に甘味を帯びた味付けが円やかな印象を与える。
表層に薄く散った香味油が芳ばしい風味を放ち、
スープで戻した三つ葉と白髪ネギとがフレッシュな効果を出している。
メンカタオーダーに応じてもらえなかった麺は、
整ったストレートの麺線がしなやかに滑り込み、
デフォでもパツっとしたカタの歯応えで千切れる。
2枚のレアチャーシューは清湯で泳がせることで
しっとり淡泊な赤身と脂身の甘味を引き出すことができ、
穂先メンマの繊維質がここだけ異なる食感を楽しませてくれる。
トレンドに則った構成で、価格もトレンドのまま780万円のスペック。
味の評価:★★★+☆
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ばり嗎・本通店(中区本通)

万年金欠に苦しむ擦れヲタには
ワンコインメニューが懐の支え

(白とんラーメン)

(麺)
<ひとくちメモ>
豚骨・鶏ガラを8時間トロ炊きするというスープは、
比較的ライトでクセのないエキスにラードと背脂を乗せ、
ガーリックオイルの仕事によってジャンキーに寄せたもの。
カタの指定でもヤワで着丼した麺は、
にゅうめんの如く多加水でのモチヤワ加減で、
本スープとの構成では不一致感を受けてしまう。
ワンコインでも分厚く立派なバラチャーシューは、
肉繊維を裂いて噛み締める感覚をガッツリ楽しめる。
味の評価:★★☆☆☆
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はじめ(中区大手町)

地域密着の自動車販売店が開発した!?
“元祖広島風台湾まぜそば”という新ジャンル

(広島とんこつ醤油ラーメン)

(麺)
<ひとくちメモ>
180kPaもの圧力をかけて抽出されたスープは、
ライトな濃度でのクリーミー仕様で、
広島特有のカエシによって明るい茶濁系のビジュアル。
麺肌のザラつきでスープを乗せる極細麺は、
カタのコールも序盤でヤワへと移行する弱腰っぷり。
モヤシの小山に乗っかる薄切りチャーシューは、
箸で持ち上げると自重で崩れるほどの柔らか仕上げ。
味の評価:★★★☆☆
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林記(中区中島町)

街の中華屋シリーズ33
(たまには半チャンも入れるヨ)

(ラーメンと炒飯定食)

(麺)

(炒飯)
<ひとくちメモ>
本国スタッフによる飲めるタイプの本格中華店。
中華屋なのに濁った豚骨醤油系は意外なほど厚みとエンミがあり、
2種の大量ネギを散らして清涼感が補完されている。
非チャーシュー仕様は見た目にも萎えさせ、
麺にはダマも残って撮影時には入念な櫛入れが必要になる。
全チャンクラスの炒飯はハムと玉子のソフトなタイプ。
ギリギリのエンミを厚みあるスープで流し込むよう設計されてあり、
180万円のアドオンで至福のコンビを構築できる。
なお、定食には納豆・生卵・サラダまで添付され、腹パン必至の盛りっぷり。
味の評価:★★★★☆
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拍拍飯店(中区堀川町)

街の中華屋シリーズ32
(たまには半チャンも入れるヨ)

(チャーシューメン・ミニチャーハンセット)

(麺)

(半チャン)
<ひとくちメモ>
広島随一と詠われる麻婆豆腐の老舗店において、
当然ながらゴールデンコンビ一択の奇人ヲタ。
中華屋特有の清湯は繊細な出汁感で、
表層に浮かぶ微塵切りの白ネギが和やかさを演出している。
極細平打ち麺は序盤では芯を残してパツパツの千切り感で、
スープが浸透し行く経過では臼歯でムチッと潰れて
喉越し良く落ちて行く。
150万円で添付可能なミニチャーハンは
パラパラ状での極めてシンプルな塩の味けで、
ザーサイをONすることで中華屋要素を吹き込む。
食後にはジャスミンティーの華やかなサービスが嬉しい。
味の評価:★★★+☆
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Tonkotsu Noodle Spot 松馬(中区国泰寺町)

Japan foodsの3号店は
店内カープだらけの高級路線

(重箱)
からの↓

(Shi-Ko 志高)

(麺)
<ひとくちメモ>
“「美味しい」がたどり着いたらこういう形になりました”
と謳われるコンセプト麺は、まず重箱でトピが配膳され、
着丼したラーメンは巨大なロールチャーシューで蓋をされている。
クリーミーな動物系エキスに牡蠣や広島県産の食材が加わり、
マー油がベースになった複雑なオイルが張り巡らされて
濃厚な味噌ラーメンのようなフレーバーさえ感じられる。
中太の特製麺は低加水の凛としたストレートで、
密度感が示すとおり重めの啜り加減で滑り込み、
最後までスープに浸透することなくゴチゴチ状を維持。
重箱の中身は、レンガのメンマに半玉・キクラゲ・青ネギで、
高級路線のまんまお値段880万円也。
味の評価:★★★★☆
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Plus Ultra(中区住吉町)

古くは伝説店もが巣立った居抜きで
ヤングなことりが羽ばたいた

(塩豚骨ラーメン)

(麺)
<ひとくちメモ>
丁寧に炊き出された豚骨スープには、
若干のトロみを帯びて旨味エキスがギュッと詰まっている。
塩ダレも柔らかな味付けで円く融合し、
極微量の香味油が芳ばしい要素を加えている。
メンカタ指定のストレート原田麺は、
ザクザクの千切り感を伴ってリズミカルに踊り、
潰し込むと小麦風味が強く抜けて行く。
デフォ5枚入りの赤身チャーシューはさっぱりタイプで、
小エビのしゃちほこが見た目にも斬新さを感じさせる。
更には水菜のシャキシャキ感と白キクラゲのコリコリ感とが
フレッシュな要素を吹き込むスペック。
完飲後の丼底からは、骨粉粒子が見送ってくれる。
味の評価:★★★★☆
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